事件概要

 Aさんは午前0時頃、警察官に対しアルミ缶を投げつけ怪我を負わせた疑いで逮捕されました。
 Aさんは友人数名と一緒にいるときに、知人が交番で警察官数人ともめている現場に遭遇し、仲裁に入っていましたが、Aさんも相手の態度に腹を立て、仲間や警察官に腕を掴まれるなど制止されていた状況でした。Aさんは手を振りほどいたときに、持っていたアルミ缶が手からすっぽぬけ、警察官の頭にアルミ缶が当たってしまいました。その場で公務執行妨害で現行犯逮捕されました。その後、警察官は全治1週間の怪我を負ったとして被害申告をしました。

弁護活動

 逮捕当日に受任し、受任当日に検察庁に勾留請求をしないように意見書を提出しました。
 裁判所に対しても勾留請求を認めないように意見書を提出しました。内容としては、アルミ缶を投げたのは故意ではなく過失であり、怪我を負わせてしまったのであれば、その点については認め、謝罪する。また、その場にいた友人達と口裏合わせ等の証拠隠滅をはからないこと、釈放後の身元はAさんの父が引受け、監督することなどを記載しました。
 しかし、検察官は勾留請求を行ない、裁判所はその請求を認めました。直ちに、裁判所に対し、準抗告を行ない、改めて別の裁判官にAさんの勾留を判断してもらいました。結果、裁判所は準抗告を認容し、検察官の請求を却下したことで、Aさんは釈放されました。
 その後、Aさんは不起訴となりました。

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